

フォースブリッジ ―スコットランドの世界遺産―
3月にエディンバラから1時間くらいで行ける、デジタルデトックススポットをご紹介しました際に、フォースブリッジって世界遺産の橋があったの。とちょろっと触れましたので、フォースブリッジについても調べてまいりました。
フォースブリッジってどんな橋?
1890年に完成し、135年たった今でも鉄道専用の橋として現役の、全長は約2.5km、当時は世界最大規模だった橋です。
2015年に人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式と、優れた景観などなどに該当するとし、ユネスコ世界遺産に登録されました。青空、もっとも灰色なことが多いですが、スコットランドの空と、青い海にかかる赤い橋が映えます。その姿は「鋼の恐竜」とも称され、迫力満点。
近くに住むゆえ、頻繁に橋を目にする機会があり、鉄道で橋をわたりその内側から見る機会のある個人としましては、その評価に値する、美しい橋だと思います!

独特な三角形が連なる構造は、カンチレバー構造という作りの連なり、というらしいですが、難しいことはちょっとわかりませんで。
この橋が完成する11年前、テイ橋というフォースブリッジよりさらに北にあった、同じくスコットランドの鉄道網の強化のために掛けられた橋が、完成からたった一年で崩落してしまう事故がありました。
多くの死者を出してしまったこの事故を受けて、フォースブリッジは、スコットランドの強風を横から受けても耐えられる強靭な橋でなければならない。ということで、カンチレバー構造というのは採用されたそうです。
そして、どっさりの鋼鉄と5000人以上が投入された大事業の末、頑健で強固な橋となること叶い、100年を超える歳月、エディンバラから対岸までの鉄道交通を担う橋となったのです。
日本人技師の貢献
この大規模工事の工事監督係だったのが、なんと日本人の渡邊嘉一さんでした。スコットランド、グラスゴー大学を卒業してフォースブリッジの設計者である人物の工務所に入り、建設工事監督係となられました。
カンチレバーの原理が説明された際に撮影された人間模型の写真がありますが、この真ん中に座っているのが渡邊嘉一さん!

写真:Wikipedia フォース橋ページより引用 For unknown author UK copyright expires either 70 years after the making of the work or of commissioner of paid work (presumed John Fowler, died 1898, and Benjamin Baker, died 1907)
この写真は昔のデザインのスコットランド20ポンド紙幣にも使用されていました。日本人が、スコットランドの紙幣、スコットランドの偉人の裏側に居たって、ちょっとすごいですよね?
残念ながら私の手元の20ポンド紙幣には嘉一さんいらっしゃいませんが、フォースブリッジは描かれています。

嘉一さんは、東京石川島造船所(現・IHI)の第3代社長で、IHIソーシャルミディア担当の方もバッチリ、この偉業を把握しておられます。Xのポストより。
行ってみたいフォースブリッジ
エディンバラ街の中心の駅「ウェイバリーステーション」からDalmeny(ダルメニー)駅まで25分くらいで、フォースブリッジ、エディンバラ側の最寄りの駅に行くことができます。
橋のそばまでは歩いていけますし、海に面した橋を望める道はまっすぐいくとQueensferry(クイーンズフェリー)という街のメインのストリートにつながっていて、小さいですが、雰囲気の良い建物、カフェやレストランなどが続き歩いても楽しいのでおすすめです。
Dalmenyで降りず、もう一つ先の対岸側の駅、North Queensferryで降りても、歩いて橋までいけます。こちら側にも、お金持ちの住んでいそうな素敵な庭の家、コテージ、Deep Sea World、水族館がありますので、何度目かのエディンバラ旅行だというのであれば足を伸ばしてみても楽しいです。
フォースブリッジは鉄道専用の橋ですが、すぐ横をフォースロードブリッジという別の橋が掛けられていて、こちらは歩くことができますので、フォースブリッジを真横から拝むこともできます。1時間位で渡れます。

私はここをたまに行って戻って走ってきますが、横からびゅうびゅう吹かれつつも、海の上を障害なくひたすら真っすぐ走るのは気持ちいいですよ。
何度訪れても飽きない。それゆえに、私のスマホに溜まっているフォースブリッジの写真を放出しておこうと思います。


さて、イギリスの世界遺産の橋といえば、ふわりでは一度コールブルックデール橋がnorinoriさんによって、とりあげられております。イギリスの世界遺産の橋は、あと1つ、ポントカサステ水路橋!ライターのどなたかが、見に行くことになりまして、イギリス世界遺産の橋、制覇となりましょうか!
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