ロックダウン緩和への道

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イギリスロックダウン8週目が始りました。そろそろ、ロックダウン解除してもいいでしょという期待感と、自宅待機生活に耐えきれないムズムズ感が高まって、外に出る人が増えてきているように見えます。一日10万人をコロナウィルス感染検査対象とする目標を掲げ、それをこなしているイギリスですが、検査数が多いため、感染者数加が確認されています。しかし、同時に、良いニュースですが、日々の死亡者数の減少も確認できるようになりました。

ステイホームから警戒態勢へ

今週の日曜日に、イギリス政府ボリスジョンソン首相から、今後のロックダウン解除に向けての展望の発表がありました。ロックダウン解除の期待が高まる中で、国民の関心はいつ通常通りに生活が戻るかが重点的に注目されています。新型コロナウィルス感染による死亡者数が減少していることを受け、ステイホーム(自宅待機要請)から、ステイアラート(油断しない生活)に変更になりました。ただし、これはイングランドのみで、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドはステイホームを継続です。スコットランドの政治家からはステイアラートの意味がよくわからないとの指摘もあります。ステイアラートは基本的には自宅待機を要請するが、外に出るときは厳重に注意して、外出するよう要請することだそうです。ステイアラートの基準を5段階の警告レベルに分け、現在を4として、これが1になると完全にコロナウィルスが消滅したと確認できたことになります。そして、規制緩和の基準として扱われているのが、ウィルスの再生産数です。これは1人の感染者が何人に感染を広げるかを示します。再生産数がイギリスでは現在0.5から0.9の間であると発表されています。はっきりとした数字はわからないようですが、大切なのはこれが1.0を超えるかどうかにあります。1.0を超えると感染者数が増加するという基準になります。

ロックダウン解除への3段階のステップ

本日イギリスロックダウン8週目から3段階のステップを踏んでロックダウン解除へと進みます。3段階のステップの内容は以下の通りです。

ステップ1

  • 在宅勤務ができない製造業、建設業は昨日5月11日より労働ができる。しかし、通勤は公共交通を避け、自家用車で通勤が望ましい。在宅勤務できる職種の人は基本現状維持(ステイホーム)
  • ソーシャルディスタンス(人との距離を保つ)ができない場合は、マスクをする
  • 5月13日水曜日より無制限の運動を許可。これにより1日1回の運動のための外出制限が解除された。
  • 友人との会合を許可するが1人のみ、そしてソーシャルディスタンスの2メートルの距離を保つ。同居していない親戚への訪問は避ける。

ステップ2(6月1日より)(ウィルス再生産数0.5-0.7程度に低下の場合のみ)

  • 幼稚園年長、小学1年生、そして小学6年生の登校を認める。しかし、任意で、強制ではない。登校させなくても罰金はなし。

ステップ3(7月第1週より)(ウィルス再生産数0.3-0.5程度の場合)

  • ショップ、レストラン、美容室といったサービス業の再開

仕事に行ってもいいけど、公共交通機関を避けてくださいとか、学校に行ってもいいけど、ソーシャルディスタンスは守ってくださいとか、厳しい条件が重ねられて、なかなかノーマルな生活には戻れません。中途半端に普段の生活に戻りだして、感染が再び広がり始まるリスクがまだ残っています。ドイツでは再びウィルス再生産数が1.1に上昇とあり、すでに第2波の懸念が浮上しているのが事実です。100年前に起きたスペイン風邪は第2波の方が強毒化したという歴史を踏まえると、油断はできず、ステイアラートが再びステイホームになるかもしれません。学校はおそらく9月からと考えている親も大半ではないでしょうか。夏休み前の1ヶ月行かせてコロナウィルスに感染するリスクをとる必要性があまり考えられないです。7月に美容室や散髪屋さんが再開すればそれなりのお客さんが期待されますが、在宅勤務が認められ、旅行客も制限される限り、街への人出は増えず、レストランにはそう簡単には人が戻ってこないのかなと思います。ウィルスで人も死んでしまいますが、経済も死んでしまいます。そして、学校に行くこと、勉強することを諦めた子供で、テレビ、ユーチューブ、ゲーム漬けになっている子供達も自分の価値を殺してしまいます。ここは本当に自分に勝てる人間が生き残りをかけて戦っている状況です。毎週自分に言い聞かせていますが、頑張っていきましょう!

さて、1週間の出来事の気になったニュースを毎回おしらせしているコーナーですが、今週はまずは、これから行きます。

VE Day

5月8日はヨーロッパで第二次世界大戦終結の記念日でした。1945年の5月8日にドイツを包囲し、各国で戦争終了を祝う集会が行われたそうです。75年目を迎えた区切りの良い年、そして、今年はコロナ禍で、自宅待機要請中の国民が、いろんなことを思いながら迎えたこの日を特別に感じたことでしょう。今我々が直面しているのは目に見えないウィルスという敵と戦っていて、戦争に似たような状況になっています。75年前の国民の「いつ死が襲ってくるか」という心配事と隣り合わせで日々を暮らす気持ちは、今の人間にも同じでしょう。このような有事の時こそ、人は助け合い強くなっていくのだと思います。 イギリス国内の各家庭では、国旗を掲げるもの、色とりどりの風船をデコレーションで玄関先に飾ったり、コロナ自宅待機で暗い雰囲気を明るくしてくれました。

プロサッカーリーグ再開ードイツ

ドイツでは感染拡大防止に成功したとみて、3月半ばからとっていた各種制限を大幅に緩和すると発表しました。衛生対策徹底を条件に、すでに営業している小中規模店舗だけでなく、全店舗の再開を許可するとのことです。プロサッカーリーグのブンデスリーガも再開の予定で、イギリスではプロサッカーが見れない状況が続きますが、ドイツのサッカーをテレビで拝見できる時が近づきました。ただし、冒頭でも述べたように、ドイツでは、再生産数が1.1に上昇という報道もありました。これにより再びロックダウンの可能性も出てきて、油断できない環境は続きます。

イギリスの死者数3万人突破!ヨーロッパ初!

日々の死者数が減少傾向にあるイギリスですが、トータルの死者数はいまだに増え続け、先週は3万人を突破しました。ヨーロッパ初の3万人超えとなりました。新型コロナウィルスとはこれからずっと人間が戦っていくことを考えると、この数はワクチンができても、現在のインフレンザで数千人規模で毎年亡くなることを踏まえると、増え続けるでしょう。死亡者数の数も気になりますが、感染者を広めないという観点から、再生産数が重要になってきました。

ロックダウンしないスエーデンのGDP通年でみると-7%

世界各国がロックダウンによる経済的大打撃を受け、ロックダウンをしないスウェーデンは、どのような経済状況なのかと試験的に世界から注目されていました。そして、スエーデン中央銀行による2020年の国内総生産(GDP)の予想値がマイナス6.7%と、ロックダウンをしなくても経済はマイナス成長となってしまうことがわかりました。感染者数27,000人、死者数3300人と12%以上と高い死亡率を記録しているので、ロックダウンしないことがよかったのかどうかはわかりません。ただし、ロックダウンしなくても、上位の国々の12−15%の死亡率程度で抑えられているので、ある意味ロックダウンしなくても、ウィルス感染率は他国といっしょ、そして通常の生活を維持できてるという見方もある。

失業率14%ーアメリカ

アメリカの失業率が発表されました。4月の失業率が14.7%で、世界恐慌以降で最悪の数字になりました。過去1ヶ月の失業保険申請者数が3000万人を超え、就労者数を1億5000万人と見ると、失業率は本当は20%に及ぶのではないかとも言われています。5人に1人が職を失っている状態です。

コロナちゃんーアジア

コロナの歴史を自分の子供に刻もう、そして、忘れないようにしようと、今回のコロナ騒動から連想される言葉を生まれてきた子供に名付ける親がいるようです。インドではロックダウンちゃんや、コロナちゃん、フィリピンでは、コビッドちゃんが誕生したようです。「いじめられるかもしれないが、良い人間んいなるように育てる」とかなりハードルを上げた人生のスタートとなったようです。

イギリスはサービス業が再開するのが早くても7週間後、在宅勤務できる人はそれ以上自宅待機が続くと思われます。学校に行けない子供達にも精神的な疲れが見えてきました。大人のサポートが必要ですが、大人も疲れています。無制限の運動活動が許容されたので、外に出て散歩でもして気持ちを整えていこうと思います。


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About the Author: ジゴロッキー

2001年よりロンドンで活動。夢は悟ること。国籍日本。解決方法:時間。

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