ジゴロッキーの教育美学(イギリスの日本人学校、小学部、中学部)

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ロンドンには補習授業校という、イギリスの現地校に通う日本人で、日本の国語を勉強を希望する子供を対象とした、’サタデースクール’がある。

詳しくはこちらのサイト↓↓↓

ロンドン補習校

補習校では算数、図工、音楽、道徳など、一通りの教科書を受け取るが、実際に使うのは国語の教科書のみ。

イギリスの日本人学校に通わなくても、日本の国籍を持っている海外滞在の子供達は無償で義務教育の教科書を文部科学省から受け取ることができる。

日本の教科書の無償配付ー海外子女教育振興財団

 

授業内容は週1日、土曜日に、小学部は40分授業を3コマ、中学部は1時間授業を2コマこなす。時間にするといずれも2時間の授業となる。年間40回の授業日があるが、運動会やら、入学式、卒業式などを踏まえると、実際に授業を受けられる日数は37回。よって補習校で受ける国語の授業は74時間。文部科学省が提示している、以下の表に見られる国語の時間数の達成には程遠い。

区分 第1学年 第2学年 第3学年 第4学年 第5学年 第6学年
各教科の 授業時数 国語 306 315 245 245 175 175
社会 70 90 100 105
算数 136 175 175 175 175 175
理科 90 105 105 105
生活 102 105
音楽 68 70 60 60 50 50
図画工作 68 70 60 60 50 50
家庭 60 55
体育 102 105 105 105 90 90
道徳の授業時数 34 35 35 35 35 35
外国語活動の授業時数 35 35
総合的な学習の時間の授業時数 70 70 70 70
特別活動の授業時数 34 35 35 35 35 35
総授業時数 850 910 945 980 980 980

(文部科学省のホームページより引用 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/index.htm

補習校の授業だけで、日本にいる子供達と同等に勉強させるのは、家庭での勉強時間が必要となる。上の表を見ると、小学3年生は年間245時間の授業が必要とされるが、補習校では74時間なので171時間足らない。年間52周あるうち、週に最低3時間程度の家庭学習で補わなければならない。加えて、補習校から宿題も同時に行う。小学中学年になってくると地元の運動クラブ活動やら、習い事、受験勉強などで忙しくなってくる。そこにこの日本の小学校のプログラムをロンドンでこなすのは、家族の協力なしでは不可能である。

イギリス現地の学校に通う日本国籍保有の子供達の認識は日本語は外国語。その外国語である日本語を、日本にいる、母国語を日本語として生活する子供達が勉強する教科書を使って勉強するのは、至難の技である。しかし、子供の脳というのは新しいことを吸収することにものすごく長けている。大人では『無理』と思うことでもこなしてしまうこともある。そんな子供達を信じて、親は家庭学習での指導を続ける。

自分の意志がしっかりしてくる小学3年生頃から、子供達は疑問を抱き始める。イギリスに住んで英語で勉強しているのにどうして日本語を勉強しなければいけないのだろうか。これは私も中学生の頃、英語を勉強するのに、クラスの誰も英語を話そうとはしないのに、どうして英語を勉強するのだろうかと疑問に思っていたのと同じである。

特に先進国で外国語を学ぶことに士気を持たせ学ばせるのは難しい。なぜなら、その国で生きる事が全く問題ないからである。一生、その国で生活しても安全だと、安心して生活できると思っているからである。日本で学ぶ言葉の授業は『国語』であり、『日本語』とは言わない。国の言葉、それを勉強すればその国で生活するのは十分な言語力が身につく。

しかし、国際結婚をしている両親をもつ子供達は少し状況が違う。家庭内で2ヶ国語を聞き、話し、書く機会がある。現地の学校で学ぶ『国語』は『英語』であるが、家庭内の言語は少なくても2つ必要である。両親が英語圏でない場合は、子供は3カ国語を習得しなければならない。

 

そんな多忙な家庭での勉強時間を強いられる中、中学3年生まで9年間、在学して卒業する生徒もいる。その子供達の姿を見るたびに、お母さん、お父さんの多大なサポートの証が感じられ感動する。

 

自分の義務教育時代を振り返って見ると、学校で厳しい先生、多くのテスト、スパルタ的部活動で忙しくて、家に帰ってきて親に国語を教えてもらうことなどなかった。それを思うと我々、家庭学習をしてあげるお母さん、お父さんは自分を誇りに思うべきだと思う。そして、自分の子供達に家庭で勉強を教えてあげる機会ができて、家族のふれあいが増え、素晴らしいと思う。もちろん、子供が嫌がって、親が滅入ってしまうことが多々あるが、お互いがバランスの取れた時間の使いかた、勉強の仕方、環境の受け止め方を探せば、家庭学習も悪くないように思える。将来、感謝される日がくると信じて継続するだけである。

 

日本語を話す私にとって、やはり、日本語を子供にも話して欲しい。そして、日本という国を知るのに、日本語で理解して欲しい。そして、日本にいる私の家族、親戚と日本語で話して欲しい

継続することは難しい。しかし、やり続けることが大切である。それが幸せだと思うなら

 

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About the Author: ジゴロッキー

2001年よりロンドンで活動。夢は悟ること。国籍日本。解決方法:時間。

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