運動会はいる?いらない?
春に行われる運動会シーズンが終わりました。運動会といえば、まずは親たちの場所取り、そして豪華な弁当を広げての昼食、騎馬戦、組体操、応援合戦など、定番のアイテムがあります。しかし、最近の運動会は、午前中に終了したり、一緒にゴールして全員一位、お昼は家族とではなく教室に戻って昼食など、いろいろなシステムが過去とは変わってきました。
年一度のメインイベント
運動会は年一度のメインイベントとして、注目される学校行事。先生と生徒たちが授業時間を割いて、それぞれの種目、応援団や行進の練習などに多大な時間を費やします。そして、晴れの舞台に家族を学校に呼んで、練習の成果を披露します。種目の内容はダンス、徒競走、綱引き、騎馬戦、組体操など様々で、練習をしないと、その場限りでは、まとまらない運動会になってしまいます。
運動が得意な子は、興奮して、運動会前日は眠れないこともあるでしょう。運動が不得意な子は、行くのに憂鬱で、できれば休みたいと思うこともあるでしょう。しかし、団体戦の多い運動会、一人欠けると他の人に迷惑をかけてしまいます。そうは簡単に休めません。
全員が好き、楽しいと思って行える学校の行事なんてありません。しかし、みんなで協働して作り上げるイベントは、勉強になることがあるかもしれません。そう考えると、運動会はあってもいいのかもしれません。
運動会反対派の意見
一方、運動会反対派の意見ですが、勉強したい子にとっては、運動会の練習で他の授業が省かれてしまったりするのは、時間がもったいないように思えます。体育座りをずっとさせられて、他の人が練習しているのを見せられる時間も多くなります。そんな時間は自分が興味ある勉強をしたいと思う子もいるでしょう。
「全員手を繋いで一位」というところもあるようですが、それだったら、やらない方がいいという声も聞こえます。競争なのですから、一位は一人でいいじゃないですか。負けて悔しく思うのも勉強です。子供に悔しい思いをさせて、一位になれなくて泣く子を見てかわいそうだと思い、全員一位にさせたい大人がいるのであれば、運動会はやらない方がいいですね。
親が、かけっこや球技をやる子供の成長の姿を見たいというのであれば、体育の授業参観日を設けて、体育の授業を見学すればいいと思います。先生方もそのような機会を親に持たせるべきだと思います。
最近では5月に運動会を開催するところが多くなりましたが、気温が30度を超える時もあります。暑すぎても中止になることはありません。子供が倒れるのが心配にもなるでしょう。暑過ぎれば中止もありでしょう。
イギリスでの運動会は?
さて、イギリスの運動会に目を向けてみると、「スポーツデイ」と称された、運動会らしきものがあります。運動会というよりは、スポーツテスト、テストと言っても何かを記録して評価されるというわけではありません。バスケットボール、サッカーボール、ゴルフクラブ、アメリカンフットボールなどを使った競技をしたり、徒競走やリレーを行います。親は自由に午前中から行く人もいれば、午後1時から3時までの徒競走、リレーを見に、2時間程度見学に行くという人もいます。お昼は給食で、お弁当の準備もしなくていいとても気楽なイベントです。子供たちは、以前から授業を時間を削って練習した様子もなく、その日かぎりでできるだけの力を発揮するごく単純なルールの運動をするだけです。
もちろん先生にも負担はかかりません。当日まで何日もかけて放課後まで残って子供たちと一緒に練習することや、行進が綺麗ではないと叱ったりして怒るストレスもありません。至ってシンプルである程度プログラムを構成すれば、あとは子供たちにやらせるだけです。
このように誰にも負担がかからず、親も子供も先生もみんな気軽に参加できるスポーツデイは、日本の複雑な運動会に反対の人には納得がいく内容なのではないでしょうか?
まとめ
最後にまとめると運動会は
- 団体行動を学び、協力し合い、何かを作り上げる過程を知る。
- 競争で一位を目指して全力で努力する。
- 協力することによって、コミュニケーション方法を学ぶ。
- 親は子供の元気な姿を運動会で拝見できる。
- 準備に要する時間が多く、授業時間が削られる。
- 団体競技の種目があり、欠席がしづらく、行きたくない子供にプレッシャーがかかる。
- 運動が苦手な子は、大勢の前で、その能力を、見せなければいけないので、劣等感を強く感じる。
- 炎天下の中でも中止にはならないので、健康に害を与える危険性がある。
このように運動会にはいいところ悪いところさまざまあります。個人の意見が、ひと昔より以上に尊敬される時代になった今、全員が同じことをを同じ気持ちで行動するのはますます難しくなってきている時代です。皆さんは運動会についてどう思いますか?ご意見をお聞かせください。
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‘ふわりいぎりす’は、イギリスにいる日本人ライターたちが気が付いたこと、発見したこと、知っていること、思ったこと、教えたいこと、気になることなど、ちょっとだけお伝えするウェブマガジンです。
日本在住です。独身で子供もいません。が、わたし自身の運動会に対しての考えを書きます。
私は野山を駆け回って遊んで居たので、運動会は大好きでした。リレーも6年間クラス代表でした。しかし、クラスの仲の良い女の子は、恥ずかしがり屋で人前で運動や行進なんて嫌と言うこでした。しかし、その子は絵がとても上手で、運動会場の入場門の飾り付けや応援パネルのイラスト(当時はドラゴンボールやらんま1/2が流行り)を全学年代表で選ばれる才能のある子でした。その他に、運動は苦手だけど応援団になってお昼休みのご飯後、カッコ良い応援やステキなダンスをするクラスの友人も居ました。放課後、塾で遊べない友人とリレーの練習や会場飾り係班、応援団の友人と、一緒に帰れて嬉しかったのを覚えて居ます。少しおませな女子は好きなひとの運動する姿をゆっくり見られると喜んで居ました。親御さんが仕事で観に来れない友人達もたくさん居て、それでも休まず参加する友人は、日頃から無遅刻無欠席が目標であったりと。何が言いたいかと言うと。『運動会』と言っても『参加する意義や理由、目的』は十人十色で、親から離れた集団の中でひとつの行事をクリアするまで、得意不得意、向き不向き、好き嫌い等、集団の中で『自分』を見つける良い機会だったのだろうなと大人になった私は思います。私はただひたすらリレーで一位になりたい山猿だったけど、、笑笑 親御さん達が知らない所で、子供さん達は逞しく成長しているのかも。
ご意見ありがとうございます。「運動」とい概念から外れたところで、活躍できる場所やコミュニケーションを増やす場を与えてくれる運動会。楽しそうですね。