海外すごろく あなたは今どこ?

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こんにちは。ロンドン生活も気づけば24年、猫は16歳、人生の半分近くをイギリスで過ごしてしまった私です。人生ってすごろくみたいだなと思う今日この頃。サイコロを振るたびに、「あれ?私、どこにいるの?」と立ち止まっては、また歩き出しています。

そんな中、ある日ふと思いました。

「日本に帰りたいと思うのは、いつからなんだろう?」

そこで、周りのロンドン在住日本人たちに、年齢別でどんな気持ちになるのか聞いてみました。

20代:夢のヨーロッパ近っ!

イギリスに来たばかりの20代は、毎日が刺激。イギリスのスーパーに感動し、地下鉄にびびり、パブに興奮し、フランスに日帰りで行けることに驚く。

「え?金曜に仕事終わってからパリ行って、月曜の朝帰ってきたの?え?それ、普通?」みたいな会話が飛び交うのがロンドン。

語学留学に、ワーホリに、国際恋愛に…可能性しか見えない。帰国?え?何それ?って感じです。

30代:現実と夢のミックスジュース

この年代になると、永住か帰国かという選択がチラチラ見えてくる。

家を買おうか?今の家賃で家が買えそうじゃない?
子ども?え、保育料高くない?でも欲しい!おもちゃなんでも買ってあげたい!
ナニーが週2で来てくれるなんて、映画みたい!

「英語と日本語が話せる子どもになってくれたら」「イギリスの教育って自由でいいよね」と、まだまだイギリスの良さが輝いて見える時期。

40代:イギリス育ちのわが子、もうBritish?

子どもが育ってくると、「この子、日本で育ってたらどうなってたかなぁ」とふと思うことも。

でも現実は、

  • 「味噌汁は飲まないのに、グレイビーソースは大好き」
  • 「『It’s not fair!(ズルいよ!)』が口癖」
  • 「お母さん、それちょっと変だよ」と真顔でツッコまれる

あれ…もう完全にBritish?

そして親は気づくのです。

「自分が日本に帰っても、この子たちが一緒に来るとは限らない」

50代:子どもが大きくなったら帰ろうか

この年代になると「自分の人生、あと何十年?」と現実的になってきます。

「子どもが大学出たら帰ろうか」
「でも医療は?年金は?」
「親の介護はどうする?」

いろんな現実が一気に押し寄せて、答えが出ない。
日本に帰ったら今の生活は維持できる?
日本の満員電車にまた乗れる?
言葉の壁はないけど、文化の壁を感じるのかも…。

60代:どうしようかと悩み始める

ロンドンでの生活にも慣れ、日本のテレビもYouTubeで見れるし、日本の食品もアマゾンで届く。

でも、ふとした時に思う。

「このまま、ずっとここで暮らすのかな」

近くに住んでいた子どもは就職して別の町へ。
友達もどんどん引っ越していく。
気がつけば、週末に会う人もいない。

70代:やっぱり日本に帰りたい

「病気になったら」「言葉が出なくなったら」
そんな不安がよぎるようになるのがこの年代。

英語は話せるけど、心から安心して話せるのは、やっぱり日本語。

老人ホームで「Tea or coffee?」って聞かれるより、
「お茶にしますか?お白湯がいいですか?」って聞かれたい。

日本の細やかな介護サービス、四季のある景色、馴染みのあるご飯、そして「ただいま」と言える場所が恋しくなる。

イギリスに日本人の老人ホームがあったら?

年を取ると、外国語を話すのも、聞くのも疲れてくる。
何より、「わかってもらえる」安心感が恋しくなる。

でも、今さら日本に帰っても、拠点がない。
そんな人、実はすごく多いんです。

だからこそ、イギリスにも日本語で暮らせる老人ホームが必要なんじゃないかって。

そして最近では、
「将来のために日本でも住めるようにしておいたら?」と、
イギリス人のパートナーが気を遣って、日本に家を確保するよう促してくれるカップルもいます。

逆に、日本人同士のご夫婦でも「やっぱりイギリスの空気が好き」と言って、
小さな村で畑を耕しながら元気に暮らしている方もいます。
生き方はいろいろ。選択肢も、どんどん増えているようです。


私は今、人生のどのマス目にいるのか

猫が16歳になって、私も人生後半に差し掛かりました。

この子がいなくなったらどうしよう。
この街に、まだ自分の居場所はあるのかな。

そんな不安と、まだまだこの国にいたい気持ちと、両方抱えて、
今日も紅茶をいれて、窓の外を眺めています。


最後に

ロンドンに住む日本人の人生って、まさに“海外すごろく”。

どのマス目にいても、止まっても、戻っても、それは「自分の物語」。
帰るもよし、居続けるもよし、両方に足場を作るのもまたよし。

イギリスの風と、日本の空気、両方を知る私たちだからこそ、
描ける未来がきっとあるはず。

今、あなたはどこにいますか?
そして、これからどんなマス目に進みたいですか?

次のサイコロを振るのは、あなたです。

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About the Author: ジゴロッキー

2001年よりロンドンで活動。夢は悟ること。国籍日本。解決方法:時間。

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