(ふわりいぎりす6周年記念企画!友情出演第3弾!)私が実際に肌身で感じたスコットランドとイングランド

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読者さま皆さまのおかげでふわりいぎりすは今月で6周年を迎えることとなりました。本当に感謝しております。今回は6周年を記念して現レギュラーふわりいぎりすライター以外で記事を書いてくださるお友達を紹介させていただきます。

本日は第3弾。友情出演してくださるのは、イギリス在住のくもさんの記事です。ぜひお楽しみください。

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スコットランドに住んで数年、今でこそスコットランドとイングランドは違う国なんだなあ、ということを感じながら暮らしているところですが、初めてイギリスに来た頃は“イギリス“が4か国から成り立つ連合国だという感覚に乏しく、現地の人との感覚や感情などのカルチャーレベルでの違いから、法律やルールが違うという、国家レベルの違いまで、勉強の毎日でした。

今回は数ある違いの中から、私が実際に肌身で感じたスコットランドとイングランドの違いについて、いくつかご紹介したいと思います。

スコットランドの英語ついて

聞き取りが難しいと噂されるスコットランド英語なのですが、その実態はどうなのかと。個人的な見解ですが、聞き取りの難しさの違いを感じます。スコットランド人の同僚と働き、とてもよくしてくれる隣人もスコティッシュアクセントばりばりのおじさんで、日常的に触れる機会にあふれていますが、未だに彼らの言うことすべてを漏らさず聞き取ることは難しいです。とくに、南部英語と比べるとイントネーションやストレスをかける場所に違いが顕著にあり、フラットで均一に聞こえます。これは単語や頻出フレーズをイントネーションを頼りに学習してきた私にとって、とてもショッキングなことでした。“You” が “Ya” のように発音されたり、聞き逃すはずのないような単語が違って聞こえるので、コーヒーを買うのに交わすような何気ない挨拶が聞き取れず、自信を無くしたこともありました。

聞きなれない言い回し


“Where do you stay?” と聞かれるので、“I work here.” と答え、ここには旅行や短期留学で来ているのではないよ、と伝えようとしていました。しかし、この会話を繰り返しているうちに、スコットランドでこのフレーズは“Where do you live?“と同義であることがわかりました。ほかにも“Small”を“Wee”、“Girl”を“Lass”と言うなど、スコットランド英語として良く紹介される単語に加え、“Dinner”を“Tea”、“Groceries”を“Messages”など、知らずには創造力では補えない独特の語彙があります。

初めてスコットランドに降り立った時には、「本当にスコットランドアクセントが聞こえる!!」と、初めて大阪に行って「わあ、みんな本当に関西弁をしゃべってる~」と似た感情が湧いたものです。

イングランド嫌いな雰囲気

適当に入ったパブでサッカーやラグビーの試合を流していることは、よくある光景です。スコットランド人がスコットランド戦にてスコットランドチームを応援するのはもちろんのことですが、イングランド VS 他の国の試合において、イングランドの負けを祈るスコットランド人オーディエンスの多さには驚かされます!どのくらい本気なんだろうかと、正直本当のローカルの人たちの心中を図るまでには至らないのですが、特にスポーツの場で、イングランドに対するブーイングや、いじり、やじなどはかなり公然に受け入れられている雰囲気です。うっかり「イギリス」を応援する心づもりでイングランドを応援するとアウェーな気持ちを味わう羽目になるかもしれません。
これには歴史的な背景があったりするので、イングランドからもスコットランドが敬遠されているというような、相互方向、ライバルとしての雰囲気ではありません。最近では女王の在位70年を祝ったプラチナ・ジュビリーがありましたが、スコットランドでは、イングランドで報じられていたようなお祝いのムードはあまりありませんでした。

法律の違い

国が違うというと当然と言えば当然ですが、つい忘れてしまうのが、各国違う法律・ルールがあること。歯医者のサービスや、賃貸物件のルール、NHSの利用方法など、「イギリス」という国を跨いで常識だと思っていたものが、「スコットランドでは違うんだ。」という発見がいくつかありました。例えば、歯医者にかかったときの料金の設定方法が違います。(一概には言えませんが、スコットランドでの歯科サービスの方が高くなりがちです。)処方箋を出してもらって受け取る薬はスコットランドでは無料です。
賃貸契約におけるルールもかなり大きな違いがあります。イングランドでは期間を設定しての賃貸契約は一般的ですが、スコットランドでは賃貸者双方に事前通告日数が定められていますが、いつでも解約することができます。また賃貸の値上げや頻度にも、家主側に厳しい制限があります。一見スコットランドの方がいいルールに見えるかもしれませんが、借り手側がしっかり守られた結果、賃貸業は儲からないということで賃貸物件を売りに出す流れが出き、賃貸物件不足になっています。

祝日の違い

成り立ちや歴史が違えば、お祝いすることも違うようです。スコットランドでは11月30日は聖アンドリュースデーとされ、各地ではお祝いのイベントが見られます。ケイリーと呼ばれる伝統的な踊りの野外イベントが開催されたり、スーパーで、ハギスとタティー & ニープなどのスコットランド食が積極的に売られているのがみられます。
さらにスコットランドでは、新しい年が明けてから2日までがおやすみです。

と、思いきや私が働く会社は本社がイングランドなために祝日はイングランド準拠で、お休みは1日だけ。こんな風に、ふとしたときに「スコットランドとイングランドは、あくまで違う国なんだな」と、思い出すわけです。

他にも、スーパーマーケットの品ぞろえにみられるマイナーな違いなどもあります。またぜひ、別の機会にご紹介したいと思います。スコットランドも迫力のある自然と、豊かな文化の国です。イングランドと両方訪れるときには、またイングランドからお越しの際は、ぜひとも違いに着目して、楽しんでみてはいかがでしょうか。

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About the Author: ジゴロッキー

2001年よりロンドンで活動。夢は悟ること。国籍日本。解決方法:時間。

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