夏休みの宿題やらずに行きます

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8月31日に辛い思いをする日本の学生が多くいます。それは溜まった夏休みの宿題を終わらせなければいけないからです。日本では「7月末から毎日コツコツと、1学期の復習や日記をやることが大切」ということを教えます。

しかし、西洋文化では夏休みの宿題はありません。アメリカは6月から8月までの3ヶ月間、宿題はありません。ヨーロッパ諸国、オセアニア諸国も夏休み中は宿題はありません。教育熱心なアジアの一国シンガポールでさえ、国が方針を変えて、宿題漬けになる夏休みを止める方向で進めています。

子供は好奇心旺盛で、新しいことをすることが大好きです。

学校にいないときは、いろいろな経験ができるチャンスがあり、それを重んじているのが西洋文化だと思います。スウェーデンでは「人の脳は休むことで、より働くようになる」と考えられていて休むことも大切と言われています。1年を通して緊張の続く学校の授業から子供を休ませることが大切と考える親もいます。夏休みだけでなく通常の学期中も家での宿題のないフィンランドの子供たちの学力は、国際学力比較調査で常に上位にランクインしており、過去には1位を獲得したこともあったそうです。

「新しいことにチャレンジして、新しい発見をしましょう」「人といい交流をしましょう」というのが夏休みの目的であって、学校で勉強したことを忘れないように休み中も各教科を勉強して休み明けに備えましょうではないのが西洋文化の考えであります。

私の娘はイギリスの小学校に通いながら、土曜日には日本人学校の補習校に通っています。補習校は日本のカリキュラムに合わせて、カレンダーは日本に合わせます。4月が1学期で、夏休み明けは曜日に関わらず9月1日から始まります。今年の補習校は前倒しして始まり、2学期の始業式は8月27日(土)でした。

イギリスの学校は月曜日から始まるのが主流で9月の第一月曜日、2022年だと9月5日が多くの学校の始業日でした。8月いっぱいはホリデーで、8月末の補習校の始業式のあるクラスの出席者数は15人中3人でした。現地の学校の休みに合わせて行動する家族が多く、8月末の補習校は完全に予定には入れていない家族がほとんどでした。

そんな中、2週目から参加した私の娘には、夏休みの宿題の提出が迫られました。しかし、彼女は5週間ポーランドにいて、毎日ポーランド語を学び、そして、近所の子供達に馴染むのに必死でした。そのおかげで3週目ぐらいからは近所の家に一人で出かけて一日中ポーランド人のコミュニティに入って楽しんでいました。

イギリスでは味わえないいろいろな生活様式や、文化を学び、8月末には少し成長して帰国したようにも見えました。

そんな娘に、私は日本人補習校の夏休みの宿題をやるように強制はしませんでした。私の方針は彼女が補習校を続けて、日本語に触れられれば良いと思っていて、夏休みの宿題を強制して、宿題のために時間を削る必要はないと考えています。その代わり、人と会ったりしていろいろな経験をさせる方が大切だと思っているからです。

そして正直に補習校の先生に、夏休みの宿題はやらせず、これからもやらせるつもりはありませんと伝えました。

イギリスで、日本人補習校に通うことによって、日本の学校の生活を経験できたといった文化的なことを学ぶよりも、基本は娘が日本語という言語に慣れて、将来もし日本語を本気で勉強したいと思った時に基礎ができていれば良いという方針で、私は彼女が嫌がらずに継続できれば良いと思っています。これは補習校の精神とは真逆で、おそらく、真面目に夏休みの宿題をした子どもからしたら不公平に見えるでしょう。しかし、問題は本人の人生で日本語を勉強したいと思ったら勉強することが教養であると思っています。教養とは自分が勉強したければ勉強するべきだと思うし、強制してまで勉強する必要はないと思います。本人が勉強が必要でないと思うのであれば、将来、いろいろ経験する時には勉強は大切だよと教えてあげたいですが、日本語が必須で強制であるとは教えたくありません。日本人の父を持ち、これから日本に何度か行くことによって、自分で本当に日本語が勉強したいと思ったら勉強すればいいのです。

調和を重んじる日本の文化には夏休みの宿題を提出するのは大切なことです。しかし夏休みは、先生が板書して生徒が聞くという授業以外で学べるものを学ぶ時間であると、私も西洋の考えに賛成です。テストのタイミングで「習ったことを覚えているか・いないか」を確認して、それができないと「クズ人間」と評価する必要はないと思います。夏休みの宿題ができなかったことによって悪い評価を受け、その後のテストなども結果が悪く学校に馴染めず、登校拒否や中退して悩んでいる子がいたら、人生はそれだけではない、未来はそんなに全部暗いわけじゃないと教えてあげたいです。

夏休みの宿題ができなくても、夏休みに新しいことを経験したり、学校ではできなことを好きで続けていれば、とても良い学習になると信じています。特に人に会ったり、グループに参加して人と話したりするのは大切だと思っています。私は大した学歴はありませんが、コミュニケーション能力だけは必要と思って半世紀生きてきました。そしたら、それなりに身の丈に合った、人と会うことが楽しめる生活はできています。

スクリーンに頼る子どもたちが増える中、人と会ってコミュニケーションが取れる人材は貴重になってくる時代だと信じています。私たちの子供には、夏休みは、新しいことに挑戦して、思う存分アイデアを絞り出して、人と意見交換ができる時間として利用してほしいです。


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About the Author: ジゴロッキー

2001年よりロンドンで活動。夢は悟ること。国籍日本。解決方法:時間。

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