庭にエイリアン

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以前、お家を買って、工事っぽいけれどギリDIYな感じでこつこつ部屋の中を作っている、という私ごとをお伝えさせていただいたのが12月。7か月も前のことになりますが、まだやっています。

最後の部屋が、ラスボスで、壁紙からなにからなにまでひっくり返して、天井も謎のパイプもむき出しなところであります。

家を買う、というのは、もちろん嬉しいことです。が、同時に「前の住人」との長い対話の始まりだな、と思いました。

壁紙の下から別の壁紙が出てくる。なぜ?
その下から、直接ペンキが塗られたプラスターボードが出てくる。なぜ?
壁続きだと思ってめくってみたら、ただの木の板だった。なぜ?
でかすぎるオーブン、キッチンにハマってないまま使われている。なぜ?

対話、と申しましたが、問いに対して答えは返ってこないのでありました。

そして、それは家の中だけでは、ありません。

庭です。

我が家の庭には、竹が植わっていました。

竹。

竹と聞くと、どこか清らかで、涼しげで、しゅっとした、良いもののような気がしますよね。
京都。竹林。風に揺れる葉。かぐや姫。

最初に見たとき、「イギリスの庭に竹、ちょっといいじゃないか」と。

私は園芸経験ゼロ。5歳以降スコップを持ったことがない。
竹に限らず、庭に植わっているものすべて、何がなんだか分からない。といった状態でしたが、春になって次々と順番に素敵な花が咲くものですから、ラッキー、くらいに思って、なにもかもそのまま生やしておいたんですよ。

家の中もカオスだし、庭は来年にでも触るか。と思って、ここまで生やしました。どれが雑草かも分からず。

と、ここまで来たところで、運よく園芸上手な友人の訪問があり、雑草レッスンを受けて、庭をすっきりさせたんです。

数日後、様子がおかしいことに気づきました。

庭の端におとなしく植わっているだけだと思っていた竹が、離れたところにも生えているのです。

ここにも。
あそこにも。

え?

先日くまなく雑草をとったばかりですから、よく見てましたよ。
こんなところに竹なんか絶対なかったんです。

友人の「竹はやばいよ」の一言で調べたところ、竹はやばい。

知れば知るほど、園芸初心者には不向きな植物だと分かってきました。竹の種類によっては、地下茎でどんどん広がっていくそうです。そして、根を伸ばした先で顔を出してくる。

つまり、地上に見えている部分はほんの一部で、本体は土の中にいる。

完全にエイリアンじゃん。

庭の隅にいると思っていたものが、実は地下でネットワークを作っていた。気づいたときには、別の場所から顔を出している。しかも、上を切っても終わりではない。下に残っていたら、また出てくる。

「いや、怖い怖い怖い」

来年までほっとこうと思っていた庭を、急遽ガサ入れ。

竹を伐採し、人工芝を剥がし、周りの土をひっくり返して竹を探す。

こちら、人工芝の下に勢力を伸ばしている図です。

ほら、エイリアンじゃん。

見た目がヤバい。他のどの植物も、人工芝下の赤土では根を張れないのに、竹のこの伸びよう。

庭を囲うフェンスの隙間からお隣さんの庭を覗き見すると、

竹、生えてる!!!

お隣さんちへエイリアンの侵略警報を届け、フェンスの下を掘り進め、根を引きずり出しました。

一日中庭をひっくり返して戦いましたが、根が残っているとまた生えてくるらしいので、まったくもって恐怖感は終わっていません。ほんとエイリアン。

日本にいた頃、竹はもっと涼やかな存在でした。あの京都の竹林の道も、もう、侘び寂びには見えません。この下で、この竹の数だけ、この根っこみたいなのがぐわーー!!ってなってるんでしょ?めっちゃうるさそう。

前の住人はどんな気持ちでこれを植えたのか。いや、もしかしたら前の前の住人なのか。誰なんだ、これを庭に呼び込んだのは。

家の中では壁紙を剥がし、庭では竹の侵略ルートを考える。

最後の部屋が終わったら、次は庭です。

ラスボスの次に、エイリアン。

イギリスでの家づくり、勇者のレベルは上がってきていると思います。

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About the Author: くも

スコットランド在住。動物が大好きです。猫が1番好きです。イギリス移住をきっかけに、羊が他の動物をごぼう抜きして2番目に好きになりました。

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