freelance (part1)

By Published On: 26th September 2020Categories: 自作アート紹介/Art0 Comments on freelance (part1)
Japanese food Yutaka Spring Sales

急に寒くなったロンドンです。数日前は半袖を着ることができるくらいの気候で、晴天が続いていたのですが、ここ数日は、冬のコートを着ている人もちらほら見かけるくらいです。私がロンドンにやってきたのは約20年前の7月・・・(大人)留学生でした。日本の夏を引きずってイギリスに来て、気候のリサーチもせず真夏の服装しか準備してなかったので、朝方ホームステイメイトとクラブからナイトバスで帰ってくると、7月8月でも本当に凍えるほど寒い・・・仕方なしに羽織れるストールを買いました。コンパクトで、持ち運びが楽、どこに踏み込んでもシワになりにくい優れもの、そして暖かい。あの記念すべきロンドン初の買い物ベージュのストール・・・どこに行ってしまったんだろう・・・

さてさて、ノスタルジックな始まりになってしまいましたが、寒くなってくると、ふと昔のことを思い出しちゃったりしませんか? 

本題の前に少々、自己紹介的な自己分析にお付き合いください。

小さい頃から何にも真剣に立ち向かってこないで、現実逃避癖がありました。 小中高全て通して、何にもアチーブしたと胸を張って言えることは見つからない・・・学校でも運動神経は悪く、走るといつも最後、雲梯が出来ずに放課後に校庭に残される・・・本読んだり、音楽聴いたり、ラジオ聞いたり(ラジオの時代!)、完全インドアで夜更かしで、空想の世界に生きいてました。(パラレルワールドを自分で作っていた?)現実の自分とは距離を置き、変化もなし・・・その空想の世界の自分が、その時の現実だったかもしれません。学校にはかろうじて行っていましたが、性格はもうオタクで引きこもり。 でも、多分ここで私の空想癖からのクリエイティブな基礎の部分は確実に作られていたと思います。

実家にあるオブジェ

日本で大学(工芸美術史/実習は陶芸)を卒業してから、陶芸家(大学の教授)に弟子入りしました!(陶芸の研究生になるためには弟子入りがセット)どうしても卒業して会社で働く自分は全く想像できなくて・・・実家の山に帰ったりすると、近所のおばさんたちには『○○ちゃん、なにしてるん?働いてないんやって?』とよく言われていて・・・懐かしい。やっぱり就職するのが普通で終身雇用に疑いのない昭和の時代を引きずっている時代、バブルは崩壊してましたが、まだまだ同級生はしっかりメジャーな会社に就職していました。

20代は卒業した学校の設備を使わせてもらい、作品を作り、学校で授業の手伝いをして働いたり、師匠の担当している陶芸教室で影武者として教えたりしていました。この師匠が結構スパルタな方で、しかも兄弟子さんも沢山学校にいて、同じく研究生だったり、学校の教員だったりしました。結構すごいいじめもあって、テレビドラマのようなストーリーが繰り広げられる世界でした。(この話はいつか書きたいですね・・・)

ここでの経験で、一つ人生観が大きく変わりました。『人間に与えられた時間は平等ではない!

拘束時間?が長くなればなるほど、時間のありがたみを知るものです。生き急ぐわけではないけど、一転して、20代は寝ずに遊び、同時に制作活動に勤しみました。いろんな陶芸のコンペにオブジェ作品を出品。そして傍ら、大学から始めたベースで、プロのミュージシャンを目指し、バンド活動に勤しみ、クラブや 小さいベニューで ライブしたりしていました。日本ではナイトバスもないし、一度クラブに行くと始発まででしたよね。(同世代のみなさん?)

そして、30歳で大人の留学生です。しかも留学を進めてくれたのは、その陶芸の師匠。初の海外生活と、いろんな人に大学や大学院で出会って、ここでまた価値観が一転しました。出会う人たちは、みんな若いのに、しっかり自分を持って生きている人たち!初めのホームステイ先で一緒だったウクライナ人の子が、まだ10代だったのに、しっかりとした意見はもちろん、政治のことも世界情勢も全部知ってて、すごいなと思ったのです。

変に周りから固めていくようなファッション的な自己愛?薄っぺらい上べだけの自信で生きていた20代だったなと・・・基本は徒弟制という狭い世界でだけ生きていたので、本当に世間知らずのアマちゃんでした。陶芸をやっている自分におんぶに抱っこで甘えてました。(これは過去形じゃまだないかもね・・・)

前置きがとーっても長くなってしまいましたが、今回のトピックは、自分なりのフリーランス(主にアーティスト業)のあり方について・・・かれこれロンドンで働き始めてかれこれ15年くらい経ちますが、久々に仕事で、ガツっと一撃を受けた出来事があり、自分を見つめ直すきっかけになったお話です。長くなるので、これはすぐ次の記事で書きます。

会社で働いたことがないもので、比べられないのですが、フリーランスのお仕事って、裸足で棘の道を歩いたりしないといけないものですよね〜 (何を今更って感じですが・・・) 社長であり、エグゼクティブであり、社員であり、下っ端である。そして仕事の忙しさだったり、金銭的にもアップダウンが激しく、ローラーコースターのようです。失敗を繰り返して学ぶ?というスタンスが理想的で、私みたいに頭悪くても、一応過去にあったことと同じような失敗は繰り返さない努力はしています。しかし、クライエントによっては、今までの全経験値など、全部一瞬で吹き飛ばす威力の有る人が、 毎年一人か二人かゲームのラスボスみたいに現れます。そういう人に限って、超お金持ちだったりします。

ロックダウンまでは、好きな物を作って、それを好きな人がいたら買ってもらうと言うカタチが基本で、オリジナルの性格が、コミ障引きこもり体質の私にぴったりなスタイルでした。YouTubeだってスマホに向かって喋るだけで、うちの相方意外に誰とも会わなくても大丈夫。基本はスタジオに一人きり!

しかし、前回の記事に書いたように、今はコロナ渦では即売会のような展覧会もほとんど無く、上記のような制作の仕方や、私基本的にコミ障なので、引きこもりなので〜 なぁんて言っていられなくなりました。幸いロックダウンが緩和されてから、何個かインテリア系のコミッションが入ったり、ロックダウン以前から始めていたコミッションのアート作品が進んだり・・・これからはクライエント/ コミッションベースで制作して生きていくしかないなと意思は固めています。

クライエントベースで生きていくということは、その人に求められたものに準じてデザインして制作・・・社会の歯車にきちんとなるというか、正しい人間の生活自体だなと思います。

テーブルウェアーも含めて、作品を制作して表現して、それをみた人にフィードバックをもらったり、喜んでもらったり、使ってもらったり。この作品を好きな人に私の作ったものを買ってもらうのも、ある意味社会の歯車と言えるのでしょうが、コロナ渦では、ビジネスとしては成り立ちにくいように感じます。

アーティストとして作品を作って表現すること(自分が作りたいものが先)と、建築家やインテリアデザイナー、プロダクトデザイナーのように求められた基準の中で、制作すること(クライエントの求めているものが先)は、プロセスも相反するようですが、クライエントの求める枠組みの中で、自分の良さを出しつつ制作していくというようなこともできるはず、さて合流地点はどこでしょうか?

その「枠」の中で、自分良さ・個性を出していく事もできるはずなので、この前作ったテーブルランプなどがうまく行った例ですね。すごくいい感じの母娘で作っている会社で、スタジオにきてくれて話をしただけで、これは上手くいくと思いました。こういった成功例をもとに、どんどん頑張っていきたい!と思うこの頃ですが、まあ一筋縄では行かないのがこの世の常・・・夏からずっと連絡をとっていた違うクライエントのB氏との、カフェオレボウル事件が・・・?!次回へ続く。。。

それではまた。

*つぶやき***************

*急に寒くなって頭が鈍り、毎日何を料理していいのか、食べ物に対する想像力が欠落しています。子供も相方もいないお昼は、お茶漬けで済ませたり・・・炭水化物、過多気味。

*ロンドンクラフトウィークというイベントが10月にあるのですが、知っている人から、4分くらいの私の自己紹介動画を作って欲しいと言われました。動画を撮り始めると、しょっぱなから相方に喋り方がおかしいと言われました。私いつもどおりにやってるよ!でも、動画を見ると・・・いつも通りのYouTubeのしゃべりをしたら、使用目的によっては、かなりおかしくなってしまうことに気がつきました。気をつけよう〜

*ラジオがトピックに出てきて、思い出したんですが、私には4歳年下の親友であり幼なじみである再従姉妹が日本にいます。帰国するごとに会いにいくんですが、いつも私たちが小さい時に遊んでいた時の思い出話をしてしてくれます。ある日、私がお菓子の箱を使った工作ラジオを持ってきて、「○○ちゃん、このボタン押して」と頼んだらしいんです。”ポチッ”とそのボタンらしきところを押したら・・・・そう、みなさんの想像どおり、私が歌を歌いらしたらしい!「なんで○○ちゃん(私の弟の名前)に頼まんの?」って彼女が私に聞いたら、「もうボタン押してって頼みしすぎて、もうやってくれへんのよ〜」って悲しそうに答えたそうな。私には、この記憶が全く抜け落ちていて、もしかして再従姉妹はパラレルワールドの別の私と入れ違っていた時に、会っていたのかもしれませんね・・・


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